「AIを使って我が社のビジネスを・・・」
がたいへん流行っているようです。
そんな中、技術の1つの分野として機械学習を勉強しておきたい!というプログラマの人もたくさんいるとおもいます。が、しかし、機械学習の良書や優れたWeb記事を読むためには、数式が理解できなければページをめくることができません。
数式なしでも分かる機械学、、、方面にいってしまうのも1つの手としてありますが、やはり肝心なところが理解できず、表面をかすっただけになってしまうのも残念です。
では、数学苦手な人は挫折するしかないのか、、、、というのも悲しい話で
特に「ビジネスドメインに関する高度な知識がある」という方は非常にもったいないので、数式を見ると頭痛がする人は頭痛薬を飲んで、人類の輝かしい未来のためにぜひ復習していただけるいいなと思っています。
機械学習を理解するために必要な数学は大きく分けて
があると思いますが、理系大学の学部(教養課程)で習うレベルまで理解できていれば、少なくとも「機械学習の書籍を読み進める」ことはできます。
そこで、「理系だけど昔過ぎて忘れてしまった」「そもそも文系なので大学で数学を履修していない」という方向けに読みやすく復習に向いている(と私が思う)数学の本をいくつか紹介します。
ふたたびの微分・積分
そもそも微分とはなんぞや、積分とはなんぞや、からの解説が豊富にあります。具体的な例をつかって、変化率とは?傾きとは?数列とは?面積をともめる!みたいな、人間にとって想像しやすい切り口で解説されています。
やさしく学べる線形代数
機械学習に限らず、線形代数が理解できていれば人生得することが多いので、ぜひとも線形代数だけは、、、という感じでもあります。中学のときに習う連立方程式みたいなのから始まり、丁寧な解説付きの練習問題を解くことができるので読みやすいかと思います。
ニューラルネットワーク自作入門
ニューラルネットワークで使われる数学をこれでもかといわんばかりに丁寧に説明した入門書です。行列計算なども具体的な数値を入れて、例を出して解説しています。前提知識は、高校程度の数学だとおもいます。
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これを読んで「理解できた!実装もできた!」という方は、技術評論社の「ITエンジニアのための機械学習理論入門」がおすすめです。
ここからは、ドメイン知識を前提にした数学の本の紹介です。ご紹介できるのが偏ってますが。。。
金融・証券のためのブラック・ショールズ微分方程式
証券の勉強するため良いよと銀行マンの友達におすすめしてもらった本です。
文系=数学苦手、、、というのは都市伝説だろ!!!!としか思えないほど、金融クラスタは数字に強い人が多いです。それは、彼ら彼女らが就職後に、大学で履修していなかったにもかかわらず、数学をこつこつ勉強した結果なのであって、素晴らしいなと!
ブラックショールズの微分方程式の導出と解き方を丁寧に解説されていて、分かりやすいうえに、面白いです(笑)ぜひ読んでみてください!
証券アナリストのための数学再入門
証券の知識があまりなくても、読み進められます。資格試験の本らしく練習問題ありなので理解度チェックもできます!
なお私自身が漫画や小説のような「文書が構造化されていない読み物」がほとんど理解できないため、、、、対話で分かる○○、とかイラストで学ぶ▲▲のような本はおすすめ対象外にしています。しかし数学が苦手な人の中には、もしかしたら小説のようなストーリ性のある本のほうが理解が進むという人もいるかもしれません。大きな本屋さんにいくと、たくさんの数学本が売られていますので、自分にあったものを1冊選んで読んでみると良いかなーと思います。
これからのプログラマには、プログラミング力に加えて、深いドメインナレッジやサイエンスの知識が求められるため「なんて生きづらい世界なんだ!!!」だとは思いますが、やってみるとわりと楽しいので、あまり苦手意識や先入観を持たずに、紙と鉛筆で解いてみると良いかもしれません。
10/22(日)に開催される技術書典3という同人誌のためのイベントに「技術者のためのやさしい数学 vol.2」という本を頒布します。本格的にガロア理論が勉強できます。数学好きな方ぜひぜひ会場で~♥
こちらは前回の技術書典2で頒布させていただいたものです。
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